ドングリ王国 ペっぽこ2人旅

ドングリ王子とぺっぽこ姫の 彼方此方すったもんだの揚げ句の気侭自由旅

ジェゴグ(Jegog)を聞きにいく。バリ 2月14日

ジェゴグ(Jegog)を聞きに行った。
大きな竹筒で出来た打楽器のガムランでバリ島西部ヌガラに伝わっているもの。
竹筒といっても直径20cm長さ3mもある巨大なもの。

出発前にこのジェゴグの事を知った。これは是非とも外せない。

ここにに来て、いろんなパンフレットをみたり、旅行案内所で尋ねても、
あまりしっかりした返事が貰えなかった。
それほどポピュラーではないのだろうか。

ホテルのフロントに聞いたら、その彼がいろいろと調べてくれた。
ここ(サヌール)から西へ車で約3時間行ったところにあるヌガラで週1回だけ演奏会があるという。
ジェゴグ復興の祖・スェントラ氏が率いるスアール・アグンが演奏する。

午後3時に出発し、延々と山を抜け、村々を通って車を走らせた。
ヌガラに着いたのは夕方6時頃だった。
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演者らしき若者が、三々五々バイクに相乗りで集まって来た。
みんな近くに住んでいて、普段は農業をしている連中だそうだ。

ジェゴグで使われる大竹はこの地方しか取れない。
それにこの地方の民間芸能だから、このヌガラへ来ないと本物は聞けない。

家の中庭にすでにステージが設けられてある。
今日の観客総勢20名足らずだ。

しかし、今日は特別にジャカルタからテレビ局の撮影隊も来ていた。
演奏にも熱が入るに違いない。
我々もインドネシアのテレビデビューを飾れるかもしれない。

暗くなる7時頃に、ジェゴグはスタートした。

巨大竹筒の演奏は、
それこそシンプルだが、とんでもなくエキサイティングなものだった。

人間の可聴域ぎりぎりの重低音が、ズーン、ズーンと当たりの空気を揺らせていく。

その波動が後からあとからと体に入ってくる。
体中がその波動で震えてくる。

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この演奏会では、観客はその楽器の下に潜り込んで、楽しむこともいいようだ。
スェントラ氏は、ヒーリング効果がある、と笑いながら言っていた。

楽団の最後部には最重低音を担当する巨大竹筒が、高射砲のように並んでいる。

演者は高射砲の上に乗り込んで、
大きなハンマーのようなバチを全身汗だくで、振り下ろして演奏する。

演奏していると言うよりは、なにかでかい建設現場に立ち会っているようだ。

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このガムランには4音しかなく、その4音はそれぞれバリヒンズーの神々に捧げられるという。
宗教儀式にのっとた演奏ということらしいが、
そんなこと関係なく、仏教徒の我々の体中にその波動が伝わっていく。

なにしろ屋外での公演なので、ステージだけはそれなりに照明されているが、
あたりは真っ暗闇だ。

その闇夜にその重低音が伝わり、拡散していく。

近所の子供達も遠慮しがちに後ろの方に座り込んで、聞き入っている。

このジェゴグは素晴らしいものだった。
このジェゴグには、心底参った。

と言うよりこれを生み出し、村で伝承させていくバリのエネルギーに参いってしまった。

残念なことに、途中から風が舞い吹き、雨が降ってきた。それもスコールだ。
激しい雨が斜めに降り落ちてきた。

場所を隣にある屋根付きステージに移しての演奏が続いたが、音はやはり変わってしまった。

あの重低音は、闇夜に響き渡ってこそ本物だろう。
屋外で生まれたものは、やはり屋外で聞く方が何倍も素晴らしい。

ジェゴグ復興の祖、スェントラ氏自らが説明し、そして演奏にも主導的に加わっていた。
なんでも奥さんが日本人ということで、随分と流ちょうな日本語をしゃべる。
海外公演も良く行い、先日ヨーロッパから帰国したばかりだそうだ。
そして何度も日本公演を行っている大の日本びいきでもある。

このスアール・アグンの次期リーダー(スェントラ氏の息子さん)の踊りも好い。

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帰路、また3時間かけて戻ってきた。
文字通り、遙か遠い田舎から町へ戻ってきても、あの音が耳についてなかなか離れなかった。

ティルタ・サリのバリレゴン舞踊、へ続く



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